当院のがん診療の特徴

がん診療体制整備委員会委員長 二宮基樹

がんが我が国の死亡原因の1位となって久しいが(図1)、臓器別にみると大腸、肺、胃、乳房、前立腺の順に多い。沖縄県のがん登録データからみた登録実数では乳房、皮膚、子宮頸部が多く胃が少ないという傾向が浮かび上がる(図2)。院内がん登録のデータから見ると当院のがん治療件数はコロナ禍でも漸増を続け(図3)2021年実績では県内第3位となった(図4)。どの臓器でも他施設からの紹介が多く、次に他疾患で治療中に発見された例が多かった(図5)。島嶼医療は沖縄県の課題のひとつであるが当院は県内3番目に多い島嶼からのがん患者を治療していた(図6)。これを年齢階級別登録数の推移を見ると50歳代、70歳代の増加が目立っていた(図7)。当院の強みは消化器癌であり(図8)、DPCデータからみても大腸・直腸癌、胃癌、肝癌等は県内第1位の治療実績を誇る(図9)。