診療科・部門
医療技術部|心理相談室
心理相談室は、外来への通院や入院をされている患者さんとそのご家族への心理的支援が主な活動となっています。
所属している全員が、臨床心理士、公認心理師の資格を取得しています。
心理相談室の歩み
1996年 4月 |
臨床心理士 初採用 |
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1997年 4月 |
心理相談室 発足 |
2001年 4月 |
2人体制となる |
2002年 8月 |
3人体制となる |
2014年 4月 |
4人体制となる |
2018年 2月 |
心理相談室の移動 |
2018年 4月 |
退職に伴い、3人体制となる |
2019年 3月 |
3人が公認心理師資格を習得 |
心理相談室の業務内容
当院での公認心理師の主な業務内容は、以下のようになっています。
近年では特に、当院の職員がいきいきと働ける環境作りの一環として職員のメンタルヘルス対応力の向上を目的に、院内にてストレス・マネジメントの講義を定期的に実施しています。
- 患者さん・ご家族への心理面接(カウンセリング・心理療法)、集団療法、患者会
- 患者さん/ご家族に関する心理学的評価や対応のコンサルト
- 心理検査
- 職員メンタルヘルス相談
- 院内講師
認知症サポートチーム(DST)
当院ではご高齢の方が入院されることも多く、身体疾患以外にも認知症を患っていらっしゃる場合も少なくありません。
認知症高齢者の方が安心して入院中の治療が受けられるよう、医師、認知症看護認定看護師、社会福祉士、薬剤師などの多職種と連携しながら、医療の質の向上を目的として活動しています。
DST(認知症サポートチーム)では毎週1回、チームで病棟を回ってカンファレンスを行い、公認心理師は患者さんに安心感を持ってもらえるような関わり方の提案を行っています。
緩和ケアチーム
医師、緩和ケア認定看護師を中心にチームを構成し、毎週1回、カンファレンスや病棟回診を行いながら、がんによる身体的な痛みを含めた全人的苦痛(トータルペイン)の緩和ができるようサポートしています。
公認心理師は、患者さんが今まで歩んでこられた人生の背景に目を向け、がんになってもその方らしく日々の生活が送れるよう、患者さんと一緒に考えていきます。また、患者さんをそばで支えておられるご家族の精神的な負担の軽減にも努めています。
精神科回診
当院では、月に2回、提携している病院先から派遣された精神科医と共に専門職が各病棟を回って、患者さんの精神的なケアを行っています。
病院という普段とは違う環境で身体の治療をする際に、患者さんの中には大きな不安を感じてしまったり、気分が落ち込んでしまう方もおられます。
公認心理師は、事前に患者さんの生活歴や病歴を含めた情報収集を行い、精神科医がスムーズで的確な診断が行えるようサポートしています。
産科外来
女性のライフスタイルの中でも、妊娠や出産は嬉しく喜ばしいと感じる方が多い一方で、生活の変化やストレスも増える時期です。
出産前後は環境の急激な変化や出産・育児に伴う疲労などの身体的ストレス、慣れない育児による心理的ストレスなどもあるため、誰しも気持ちが不安定になることがあります。
出産、育児は一人で抱え込まずに、色々な人からのアドバイスをもらったり、工夫をしながら乗り切ったりしていくことが大切です。産科の医師、助産師と連携しながら、体も心もケアしながらサポートしていけたらと思っています。お母さんへの個別カウンセリングのほか、時にご夫婦でのカウンセリングも対応しています。
また、産前の両親学級や産後のお母さん同士が交流できる場として、赤ちゃんサークルも開催しています(現在はZ00Mアプリを使用)。
赤ちゃんサークル
当院では、産後のお母さん同士の交流や育児について気軽に話せる場として「赤ちゃんサークル」を開催しています。現在、感染症流行に伴い従来の院内開催ではなくオンライン(ZOOMアプリを使用)にて開催しています。
当院で出産した方(予定)が対象で、基本的にはお子さんが1歳になる誕生月まで参加できます。
開催日時
毎月第3金曜日(祝日を除く)10:00~11:00
赤ちゃんのペースに合わせての参加OK!お茶やお菓子をご用意の上、お気軽にご参加ください。
お待ちしております(*^^*)
参加方法
参加ご希望の方は、こちらまたは下記のQRコードからお申込みをお願いいたします。
参加登録は無料です。 後日(1〜2週間以内)赤ちゃんサークルメーリングリストの登録通知をお送りしますのでご確認ください。
※迷惑メールBOXに振り分けされる場合がございます。[@googlegroups.com]の受信設定をお願い致します。
小児科外来
朝起きれない・頭痛や腹痛がある・気持ち悪さが続く・学校に行くのがつらい・微熱がひかないなど、からだの不調が続く場合、対人関係の問題や環境の変化により、こども達がストレスを抱えていることも少なくありません。こどもを取り巻くこころの問題における社会的なニーズは年々、増加傾向にあります。
小児科外来では、小児科医を中心に多職種で連携をしながら、こどものこころとからだを支援し、お子さんを支えるご家族も支援しています。
公認心理師は、親子さんとの面談の中で生活状況などをお聞きしながら家に帰ってからも親子で取り組めるようなこころとからだが楽になる過ごし方を一緒に考えていきます。
不妊外来
不妊治療では治療についてのみならず、夫婦や両親、兄弟との関係性、仕事と治療の両立、経済面への不安、さらにはご自身のあり方についてなど、その悩みのタネは多岐に渡ります。
また、治療のことを含めた相談に関しては「理解してもらえないのではないか」と周りに話すこともできず、一人で悩みを抱えておられる方も多い現状があります。
不妊外来では、さまざまな悩みを抱えておられる患者さんを多職種で支援しながら、身体のケアと同時に見逃されがちな心のケアも行っています。
公認心理師は、患者さんのその時々の状況やお気持ちなどをお聞かせいただきながら、その方お一人おひとりに合った治療のあり方が見出せるように共に伴走します。
そらまめ外来(腎代替療法選択サポート外来)
主に糖尿病などが原因で起こる慢性腎臓病には、血液透析だけでなく残存機能を保護する体に優しい腹膜透析や、透析治療を行わず保存期腎不全からそのまま腎移植を行う先行的腎移植など、治療の選択肢が複数あります。どのような治療選択をするのかは、今後の患者さんの人生に深く関わる事柄です。
そらまめ外来では、患者さんやご家族が後悔のない選択ができるよう、医師・看護師・栄養士・薬剤師・社会福祉士・移植コーディネーターなど多職種で関わり、診療や教育、相談等を行います。
公認心理師は、定期的にこころの辛さに関するスクリーニングを行い、いち早く患者さんのこころのケアができるように努めています。
生活習慣病外来
生活習慣病は短期間の不摂生が原因というよりも、その方にもともと根付いている生活スタイルの影響を大きく受けます。
生活習慣病外来では、高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の進行による重篤な合併症の予防と、主な原因である生活習慣の改善を目的として多職種が連携をしながら行動変容へのアプローチを行います。
公認心理師は、患者さんの生育歴や生活してきた環境を把握して、その方がより負担なく生活習慣の改善に取り組めるように、御一人おひとりに合わせた支援を行っています。
心臓リハビリテーション外来
心臓リハビリテーション外来は、心疾患の再発予防や予後改善を目的とし、運動療法、生活習慣の適正化指導を行っています。
Heart(心臓)が“心”と訳されるように、心疾患はストレスと関わりがあるとされており、公認心理師は、ストレス・マネジメントに関するレクチャー、メンタルヘルスのスクリーニングおよび高ストレス患者さんへのカウンセリングを担当しています。
心臓リハビリテーションウォーキング大会にも参加しています。
各種心理検査での支援
以前は一人でできていた薬の管理や買い物ができなくなっているなど、高齢の患者さんご本人やそのご家族が、日々の生活の中で患者さんの言動に違和感を抱くことがあります。
各科からの依頼のもと、公認心理師が神経心理学的検査を実施し、患者さんの認知機能に関する診断の補助を行っています。
また、がん治療の為に通院しながら化学療法を受けている患者さんへ心理面のスクリーニング検査を行い、こころのケアが必要な方についてはカウンセリングの実施や、専門機関への受診をお勧めしています。
職員メンタルヘルス研修
新入職員の方が、新たな職場環境にスムーズに適応できるよう、公認心理師は、新入職員研修の中でメンタルヘルスの講師を担当しています。4月には働き始めに気を付けなければいけないストレス対策
についてお伝えして、入職から数ヶ月経った頃に、認知行動療法を用いた長期的なメンタルヘルス対策の方法をお伝えしています。
また、ストレスチェック後のセルフケア研修等も担っています。
2021年度 学術活動
第1回公認心理師学会学術集会
「総合病院勤務の公認心理師による職員向けストレスマネジメント研修に関する報告」