診療科・部門
医療技術部|病理診断科
基本理念
患者さんの安全を第一に考えて行動し、さらに自己安全にも気を配りながら、効率の良い業務を心がけ正確で精度の高い情報を短時間で提供する。
技術向上に励み、円滑な職場環境を作るための協力体制を惜しまない。
業務内容
病理診断とは、患者さんから採取された生検や手術検体などを肉眼的・顕微鏡で観察し、病気の原因・病変の種類や広がりの程度・治療効果の評価などを目的とした検査です。様々な疾患を対象としているため、基本的には体中のすべての臓器が検査対象となります。
主な検査として組織検査、細胞診検査、病理解剖があり、病理専門医2名(常勤1名・非常勤1名)、臨床検査技師8名(細胞検査士資格保持者7名)、受付事務1名の計11名で検査をしています。
組織検査
組織検査では患者さんから採取された材料を臨床検査技師が標本作製し、病理専門医が標本診断をしています。主に内視鏡生検や乳腺や腎臓の針生検等の小さい材料から手術で摘出された大きい臓器までを検査しています。病気の最終診断となることも多い検査のため、特殊染色や免疫染色を用いて診断の精度向上に努めています。近年では、癌の治療のための遺伝子検査が増えているため、当科では外部の施設と連携し検査を行っています。
また、通常の組織検査に加え手術中の迅速検査にも力を入れています。迅速検査では、手術中に摘出された材料を凍結標本にして、癌の広がりや転移の有無を調べています。手術の術式を決定するのに重要な役割を担っています。
細胞診検査
細胞診検査では、子宮頸部から直接擦りとった細胞や尿・喀痰・胸腹水等の細胞中に癌細胞がいないかを調べています。細胞検査士がスクリーニングし、陽性・検討症例の場合は複数名の細胞検査士が鏡顕し、細胞診専門医が最終診断をしています。組織検査よりも検体採取時の身体的侵襲が少ないことも特徴です。
当科では内視鏡検査室と協力し、膵臓などのEUS-FNAや肺のEBUS-TBNAによる迅速検査も行っています。
病理解剖
当院にて病気治療中にお亡くなりになった患者さんを、ご遺族承諾のもとに病理解剖させていただいています。死因の究明や治療効果の判定を行い、治療の適切性の検討や今後の医学の発展に繋げています。病理専門医1名と臨床検査技師1名がオンコール体制で待機しているため、時間外でも対応しています。
検査実績(件数)
組織検査 | 迅速組織診検査 | 細胞診検査 | 迅速細胞診検査 | 病理解剖 | |
---|---|---|---|---|---|
2021年 | 6472 | 155 | 16965 | 57 | 7 |
2020年 | 4996 | 134 | 14874 | 31 | 5 |
2019年 | 5501 | 170 | 16180 | 24 | 7 |
2018年 | 5814 | 171 | 15586 | 30 | 12 |
2017年 | 5583 | 156 | 15607 | 32 | 11 |