
診療科・部門
腎臓内科
概要
当科では、近隣自治体のみならず本島内外の多数のクリニックや診療所、病院から患者さんをご紹介いただき、診療させていただいています。専攻医もあわせると10名近くの医師が在籍し、それぞれが得意分野を活かして、腎臓病専門外来、腎移植、腹膜透析、ブラッドアクセス手術など、腎臓内科領域の幅広い診療をチーム一丸で行っています。また、国内はもとより、国内外での学会発表も積極的に行い、腎・透析領域における新薬創設の臨床治験にも積極的に協力しています。これらのパフォーマンスを維持しさらに発展させると同時に今以上により多くの患者さんに還元し、地域医療に貢献していく所存でございます。さらに、腎臓病を中心とした地域の医療に貢献できる医師の育成にも力を入れています。
特徴
腎臓領域
慢性腎臓病、腎炎、ネフローゼ症候群、電解質、腎代替療法(血液透析、腹膜透析、腎移植)に至るまで幅広く診療しています。
- 腎臓病外来
検診で蛋白尿や尿潜血などで引っかかった方、そして、クリニックや診療所の先生から、腎機能障害精査でご紹介いただいた患者さんの診察を行っています。腎臓病の原因は多岐にわたり、生活習慣病が原因である慢性腎臓病以外に、慢性糸球体腎炎、急激に腎炎を発症し腎機能が悪化していく急速進行性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、膠原病と合併する腎疾患など診断をつけるために、必要な患者さんには腎生検を行い、その結果をふまえ、患者さんに適切そして最適な治療を提案しています。 - 腎代替療法外来「そらまめ外来」
腎機能障害が進行し、腎不全に至るのが免れない場合、適切な時期に腎代替療法として血液透析・腹膜透析・腎移植の3つの治療選択について説明させていただきます。患者さんが安心してご病気と向き合い、治療を選択できるよう多職種連携でサポートさせていただきます。 - 血液透析
年間の血液透析導入患者数は50名前後で推移しています。透析導入後は、状態が落ち着いている方を中心に、近隣の透析医療機関へご紹介させていただいています。透析ベッドは26床で、現時点で、外来通院患者さんは約45名、入院患者さんは約25名前後です。常時、緊急透析に対応しており、特殊透析(血漿交換、二重膜ろ過、LDLアフェレーシス、PMX、CHDFなど)、腎移植前の透析療法なども行っています。 - 腹膜透析
血液透析を併用されている腹膜透析患者さんを含めて、約50名の方が腹膜透析療法を行っています。訪問看護と連携しながら、導入後もご自宅で安心して治療が受けられるようサポートしています。 - 腎移植
生体、献腎移植合わせて年間25~30件を行っています。移植外科医と一緒にチームを結成し、移植前の術前評価から移植後のフォローまで、内科医としての視点で移植患者さんの診療にあたっています。 - ブラッドアクセス
血液透析に必要なシャント手術は外科医の協力のもとで行っています。シャントPTAや長期留置カテーテル手術は腎臓内科医が行っています。シャントでお困りの際はいつでもご連絡ください。
スタッフ紹介
- 腎臓専門医 8名 (指導医1名)
- 透析専門医 8名 (指導医1名)
- 腹膜透析認定医 1名
- 腎移植専門医 1名
実績
腎臓内科 診療実績データ(年次データ) 2021年度
紹介患者数(154件)/腎生検(自己腎/移植腎)/PTA/内シャント術
腎生検 年度別 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
自己腎臓 | 83 | 83 | 67 | 74 | 46 |
移植腎 | 115 | 99 | 79 | 89 | 87 |
統計 | 198 | 182 | 146 | 163 | 133 |
腎代替療法新規導入患者数(年次データ) 2021年度
血液透析(62名)/腹膜透析(14名)/腎移植
件数 | 血液透析 | 腹膜透析 | 腎移植 |
2016 | 32 | 20 | 31 |
2017 | 50 | 9 | 20 |
2018 | 52 | 14 | 21 |
2019 | 37 | 16 | 15 |
2020 | 49 | 16 | 17 |
2021 | 62 | 14 | 16 |
血液透析を併用されている腹膜透析の患者さんを含めて33名の方が腹膜透析療法を行っております。そらまめ外来という腎代替療法についての選択外来を通じての導入は、患者さんからも安心して向き合う事ができ、多職種連携による患者さんへアプローチを行っていることが特徴で全国的にも注目されています。