臨床工学科採用特設ページ

はじめに

少子高齢化や医師の働き方改革により、医療現場における臨床工学技士(以下CE)の需要は高まりつつあります。特に多数の診療科を持つ総合病院では、従来看護師や医師が実施していた医療行為をCEにタスクシフトする試みが全国で加速しています。2021年に臨床工学技士法が改定され、新たな業務の実施が法律的に認められました。当院も社会的な流れに乗り遅れることが無いよう、少しずつではありますが業務拡大を計画しています。
また、当院は沖縄県南部地区の急性期医療を担う基幹病院です。国の政策により高度な医療を提供する急性期病院の集約化が始まり、地域に対する当院の役割は、さらに明確化しています。高度急性期医療を提供するためには臨床工学技士の存在が不可欠であるため、現在増員計画に基づき採用募集をしています。これからCEとして新社会人となる方や、すでに病院にて活躍されているCEの方で、私達と共に成長を目指したい志をお持ちの方は、ぜひとも一度当院へ施設見学にお越しください。まずは当院のことを、より詳しく知っていただきたいと考えています。採用につきましては採用情報サイトをご参照ください。

臨床工学科の紹介

これからCEを目指す学生の方や既に医療に従事されている方向けに、より専門的な内容を交えて当科をご紹介します。
当院の男女比率は約8:2と男性の割合が多いのですが、徐々に女性技士の割合が上がってきています(図1)。

年齢層は比較的若い世代が多く、平均年齢は31歳です。20代の割合が最も多く在籍しています(図2)。
新卒の方々にとっては同世代の先輩技士が多いため、気軽にコミュニケーションが取りやすい環境です。人員数は2015年には14名でしたが、2024年に約2倍の人数となりました。さらに来年の増員計画予定人数を合わせると31名(豊見城中央病院に別途4名在職中)となる予定です。

各種認定・学会発表について

当科は若手スタッフ中心の組織ではありますが、日々の臨床業務から得た経験(表1)と自己研鑽を掛け合わせて各種認定士の取得や学会発表も積極的に行っています。認定試験や学会は県外で開催される事が多く、全て自費となると、航空券や宿泊費など多くの出費が必要です。この点でありがたいことに、当院では出張扱いとして病院が費用を負担する場合が多いため、認定取得(表2)や学会発表(表3)への挑戦の後押しとなり、向上心の高い方にとっては恵まれた環境です。

1日の業務の流れ

ICU日勤担当者の一日の流れ(例)をご紹介します。

午前のスケジュール

午後のスケジュール

スタッフの紹介

数年前までは沖縄県にCEの養成校が存在しなかったため、県外各地の養成校出身者が在籍していますが、近年は県内の養成校からの採用も増加傾向です。院内の業務は毎日真剣勝負ですが、休みの日は、スポーツや趣味を思い思いに楽しんでいます。

スタッフ卒業養成校一覧(順不同)

  • 池見医療専門学校
  • 北里大学
  • 大分臨床工学技士専門学校
  • 日本文理大学
  • 中部大学
  • 鈴鹿医療科大学
  • 徳島文理大学
  • 千葉科学大学
  • 純真学園大学
  • 川崎医療福祉大学
  • 岡山理科大学
  • 国際医学技術専門学校
  • 長崎総合科学大学
  • 日本医療科学大学
  • 大阪医専
  • SOLA沖縄学園
  • 沖縄医療工学院
  • 日本工学院専門学校(東京工科大学)
  • 読売理工医療福祉専門学校
  • 帝京平成大学

スタッフの声(7年目・男性)

入職から現在までの担当部署を教えてください

人工心肺装置に興味を持ち、手術室への配属を希望し心臓血管外科手術の担当者となりました。その後ICUとME機器管理業務も兼任しています。

人工心肺装置操作の魅力を教えてください

CEの業務の中でも、特に医師との強い連携が必要かつ、術中に患者さんの命(循環及び呼吸)を完全に預かる重要な役割が発揮できるため魅力を感じました。念願の体外循環技術認定士の試験にも合格し成長できたことで自信がつきました。

どのような時に仕事の楽しさを感じますか?

人工心肺装置の操作では、はじめは細かな失敗を先輩から指摘されることが多かったのですが、前回の失敗を次回はしないように心がけ、成功体験を積むことで、徐々に自信となり、仕事の楽しさを感じるようになりました。また、手術室以外の部門が多忙の時には応援要請を受けることもあり、これまでの経験が評価され、業務を頼られることにもやりがいを感じます。

仕事で大変なことを教えてください

オンコールで緊急手術対応をする時の緊張感や、体力的な疲労がこの業務の大変な部分ですが、その分患者さんへの貢献度が大きいと考え、乗り越えてきました。

リフレッシュの方法を教えてください

仕事の後や、休みの日に趣味のテニスをしています。仕事を頑張った分、プライベートも充実させることが
健全な社会人生活を送る上で重要と考えています。多いときには毎週のように大会に出場していたため、週に5回程練習をしておりました。当院にはテニスサークルもあり、医師や看護師、リハビリ職員といった多職種のメンバーと練習や試合をすることもあり仲が深まりました。

友愛医療センターのおすすめポイントを教えてください

業務とプライベートの両面でやりたいことができる環境です。

スタッフの声(4年目・女性)

入職から現在までの担当部署を教えてください

入職時に透析業務をできるようになりたいという気持ちがあり、血液浄化療法室への配属となりました。順調に業務が身につき次のステップとしてICUの業務研修が始まり、研修終了後に深夜勤務も担当しています。

仕事で大変だったことを教えてください

ICUの補助循環対応です(ECMO、IABP、IMPELLA)。透析とは異なり、毎日経験することができないため、業務を覚えるまでには時間がかかりました

やりがいを感じる仕事を教えてください

透析の穿刺技術習得のために、ベテラン看護師さんからマンツーマンで指導をしていただき、技術が向上していく事にやりがいを感じました。また、血漿交換等のアフェレシス療法やICUでの血液浄化療法では主治医と協力し、日々の血液データを評価しながら治療をするため、患者さんの役に立てている実感が強く得られています。

友愛医療センターの良いところを教えてください

多職種を含む職員の多くが話しやすい雰囲気を持っていて、コミュニケーションが取りやすいです。相手が若手であっても対等に向き合って話を聞いてくれるためです。また、しっかりとプライベートの時間が確保できるところも、働きやすく良いところだと思います。

リフレッシュの方法を教えてください

趣味の旅行です。休みを取って数ヶ月に一回、計画を立てて旅行をしています。東京にいる学生時代の友だちには良く会いに行っています。コロナ禍で、なかなか行けなかった海外にも(特にアメリカ!)久しぶりに旅行を計画中です。

当科の特色1

近年のCE業務はさらにその範囲が広がっています。一方で臨床工学技士として特定分野のスペシャリストを目指す方もいます。最も興味のある分野に身を置くと、やる気や向上心が格段と増すように感じます。当科では各スタッフの業務希望部門を可能な限り叶えたいと考えています。例えば現在手術室にて人工心肺を担当しているほとんどのスタッフは、人工心肺のスペシャリストを目指して当院へ入職し、希望部署への配属となりました。担当部署以外にも徐々に他部門の業務を兼任する流れがあり、多くのスタッフは主部門以外の業務も習得し、中には幅広くジェネラリストを目指すスタッフも在籍しています。思い描く将来のCE像に近づけるよう、各スタッフの声を定期的にヒアリングし、興味のある業務を担当できるよう継続的にサポートをしています。尚、新卒者の方には2年目以降を目安に、集中治療室(ICU)の業務を必須で経験していただき、所定の研修(オンザジョブトレーニング)を受けた後、3年目を目安にICUの深夜勤務を担当しています。

当科の特色2

友愛会には毎年約100名の新卒者が入職し、多くの同期仲間が出来ます。医師、看護師、その他コメディカルと一緒に新入職員研修をしっかりと日数をかけて受け、その後各部署への配属となります。また、新入職員全員で1泊2日の研修も実施しておりますので、同期の絆が強まります。勤務中に同期が頑張っている姿を見かけると、とても励みになります。数年後には、同じ患者さんを担当することもあります。馴染みの同期とのコラボレーションは、コミュニケーションがスムーズになりやすいです。仕事終わりや休みの日に職種の垣根を超えた同期会を開いて集合し、近況報告をし合う事もよくあり、交流を深めていくのも当院ならではの特色です。

当科の特色3

超緊急的な対応を求められ患者様の救命や治療に全力で取り掛かることは、医療技術職の中でもCE特有です。このような業務は時として精神的及び肉体的な負担が高い場合があります。そのため当科では心強い味方として院内の保健師、臨床心理師による、定期的な心身のサポートが受けられます。問題が深刻化する前に、専門家によるケアを受けていただくことで、疲労の進行を防ぐようにしています。
特に新社会人となる方々にとっては大きく環境が変わるため、しっかりとサポートする体制が整っているのも当科の特色です。

福利厚生

当院にはさまざまな福利厚生があります。休日に外出先でお得に食事が取れたり、リゾートホテルに格安で宿泊できたりと充実しています。この福利厚生を利用して、多くのスタッフがご家族や友人、同期職員と楽しい時間を過ごしています。また、県外在住の方は引越し費用と赴任時の航空券費用に対する補助(上限額あり)があり、養成校が県外の方や現在県外で働かれている方には手厚い待遇でお迎えしております。

おわりに

ご興味のある方はぜひ一度病院見学にお越しください。採用情報サイトより、人事課へご希望の日時をご連絡ください。沖縄県南部エリアにて高度な急性期医療に携わりたい方々をお待ちしております。個々の強みを活かし、地域の医療を一緒に支えましょう。

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