
診療科・部門
治験管理室
このたびは、友愛医療センター 治験管理室にアクセス頂き誠にありがとうございます。
治験管理室では倫理的かつ科学的に質の高い治験を安全に実施するために治験管理室長以下、専任のCRCで組織編成し、運用を行っております。
当院は前身である豊見城中央病院で2005年より治験の受託を開始。科学的な根拠に基づいた良質な医療を提供すること、新薬の候補を多くの皆様に知っていただき、新たな治療に繋がる新薬の候補の有効性と安全性をしっかり見極めることをモットーとして、専任のCRCおよび当院のスタッフがサポートしております。
今後とも、より良い医療を皆様にご提供して参ります。どうぞよろしくお願い致します。
当院での治験に関するご相談ならびに調査依頼などございましたら、ご遠慮無く下記へご連絡下さい。
【 友愛医療センター 治験管理室 問い合わせ窓口 】
落合:098-850-3811(ochiai.tomishirocentral.hp@gmail.com)
当院治験実績
フェーズ |
対象疾患 |
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2021年度 |
PⅡ |
SLE |
PⅢ |
COVID-19予防 |
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PⅢ |
ループス腎炎 |
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2020年度 |
PⅡ/Ⅲ |
クローン病 |
PⅢ |
IgA腎症 |
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PⅡ |
新型コロナウイルス感 |
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PⅡ |
サイトメガロウイルス |
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PⅡ |
腹膜透析 |
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2019年度 |
PⅢ |
巨細胞性動脈炎 |
PⅡ | 急性期脳梗塞 | |
PⅡ |
そう痒症 | |
PⅡ | TKR(初回膝関節全置換術) | |
PⅡ |
新規腎移植患者 維持期腎移植患者 |
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PⅢ | 肺炎 | |
PⅢ | 活動性乾癬性関節炎 | |
2018年度 |
PⅢ |
腎臓病 |
PⅢ |
腎臓病 |
|
PⅢ |
SLE |
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2017年度 |
PⅢ |
TKA(人工膝関節置換術) |
PⅢ |
腎臓病(2件) |
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PⅡ |
SLE |
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PⅢ |
関節リウマチ(3件) |
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PⅢ |
体軸性関節炎 |
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PⅢ |
肺炎 |
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2016年度 |
PⅢ |
透析中甲状腺機能亢進症 |
PⅢ |
関節リウマチ(3件) |
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2015年度 |
PⅢ |
慢性閉塞性肺疾患(COPD) |
PⅢ |
関節リウマチ(4件) |
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PⅡ |
全身性エリテマトーデス(SLE) |
|
PⅣ |
糖尿病性末梢神経障害 |
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PⅣ |
2型糖尿病 |
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2014年度 |
PⅢ |
関節リウマチ(2件) |
PⅢ |
2型糖尿病 |
|
PⅢ |
心房細動 |
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PⅢ |
高脂血症(2件) |
|
PⅢ |
SLE |
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2013年度 |
PⅢ |
肺動脈性肺高血圧症(PAH) |
PⅢ |
全身性エリテマトーデス(SLE) |
|
PⅡ |
関節リウマチ |
|
PⅢ |
関節リウマチ(2件) |
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PⅢ |
糖尿病性神経障害 |
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PⅢ |
皮膚エリテマトーデス |
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PⅢ |
線維筋痛症 |
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2022年4月1日現在 |
治験審査委員会(IRB)について
IRB開催予定日
毎月第3月曜日に定期開催しています。
治験審査委員会 委員名簿(PDF)
資料の必要部数及び送付についてのお願い
外部委員の先生に資料を送付するため、提出期限を守ってください。(全ての資料はA4サイズ、2穴でお願いします。)
審議資料の送付
IRBにかけるべき資料をファイリングし、13部郵送してください。また、IRB当日に使用するパワーポイントは印刷し、13部資料と一緒に郵送してください。パワーポイントは、1週間前までに電子媒体で提出してください。
【 提出先 】
〒901-0224
沖縄県豊見城市字与根50番地5
友愛医療センター 治験管理室 宛
電話:098-850-3811
治験審査委員会 会議記録
各種資料のダウンロード
2020年 当院診療実績(診療科別患者数 一部抜粋)
循環器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
050050xx9910xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患(心臓カテーテル法による諸検査(検査入院)) | 203 | 3.00 | 3.07 | 0.49 | 68.09 | |
050050xx0200xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患(経皮的冠動脈形成術等) | 160 | 4.49 | 4.44 | 0.63 | 68.44 | |
050050xx9920xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患(心臓カテーテル法による諸検査+血管内超音波検査等(検査入院)) | 116 | 3.11 | 3.26 | 1.72 | 69.85 | |
050070xx01x0xx | 頻脈性不整脈 | 114 | 5.32 | 4.95 | 0.88 | 63.28 | |
050130xx9900xx | 心不全 | 105 | 13.82 | 17.23 | 8.57 | 84.84 |
急性期あるいは慢性疾患の急性増悪時においては、低侵襲的(身体の負担の少ない)治療を行っていけるよう日常診療を行っております。特に急性心筋梗塞に対しては迅速に治療ができるよう、循環器内科医にてICU(特定集中治療室)での当直を受け持つことで365日24時間救急対応を可能にしています。当院では狭心症に対するカテーテル検査や治療を多く行っておりますが、不整脈に対する治療でも、心室頻拍、上室性頻拍のカテーテルアブレーションは勿論、心房細動に対する高周波アブレーションも積極的に行っております。また、虚血性心疾患、弁膜症、心不全などの循環器疾患以外にも、閉塞性動脈硬化症や腎動脈狭窄などの全身動脈疾患に対しても幅広く対応・治療を行っています。当院ではハートチームとして医師や看護師、臨床工学技士やリハビリスタッフなど多職種がチームとなり、一人の患者さんの治療にあたります。
消化器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
060340xx03x00x | 胆管(肝内外)結石、胆管炎(副傷病名なし) | 176 | 6.67 | 9.53 | 1.14 | 74.81 | |
060102xx99xxxx | 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 | 77 | 7.42 | 7.74 | 1.30 | 66.48 | |
060340xx03x01x | 胆管(肝内外)結石、胆管炎(副傷病名あり) | 53 | 15.40 | 17.90 | 3.77 | 79.02 | |
060280xxxxxxxx | アルコール性肝障害 | 45 | 10.64 | 13.95 | 6.67 | 54.71 | |
060140xx97x0xx | 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) | 39 | 10.03 | 10.83 | 2.56 | 66.77 |
当科には肝臓、膵臓、大腸と各分野に専門医がおり、夜間、休日の緊急内視鏡検査・手術にも消化器内科医が当番制で対応しております。当院で一番入院の多い疾患は総胆管結石症、胆管炎になり、続いて憩室性疾患となります。DPCコード(手術や副傷病名の有無等でコードが異なる)の上位5つの患者数となっているため、上位には入っておりませんが、附属の健康管理センターと併せて、消化器がん領域の発見・治療においても精力的に取り組んでいます。
呼吸器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
040120xx99000x | 慢性閉塞性肺疾患 | 28 | 9.50 | 13.22 | 0.00 | 78.93 | |
040040xx99040x | 肺の悪性腫瘍(化学療法あり) | 23 | 7.48 | 9.42 | 0.00 | 71.04 | |
040110xxxxx0xx | 間質性肺炎 | 20 | 13.30 | 18.61 | 5.00 | 72.00 | |
040100xxxxx00x | 喘息 | 19 | 7.79 | 6.46 | 0.00 | 51.11 | |
040040xx9900xx | 肺の悪性腫瘍 | 17 | 12.29 | 13.30 | 29.41 | 75.76 |
当院は日本呼吸器学会認定施設であり、呼吸器学会指導医・専門医、呼吸専任看護師、呼吸療法士、緩和療法チームなどの多職種による集学的な治療を行っております。当院で一番多い疾患はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)です。COPDを含めた閉塞性肺疾患(喘息・慢性閉塞性肺疾患)については専任薬剤師と協力した吸入指導、新規薬剤(抗体療法)の積極的な導入を行っています。他にも、近年、特に進歩の著しい肺がんの分野では、次々に登場する分子標的治療薬(がん細胞の発生や増殖に関わる特定の分子だけを攻撃する治療薬)や免疫チェックポイント阻害薬(がん細胞が、がん細胞を攻撃する免疫細胞の活性化にブレーキをかけないようにするための薬)を積極的に導入し素晴らしい治療成果を得ています。
腎臓内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
110280xx9900xx | 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 | 99 | 7.44 | 11.04 | 1.01 | 57.88 | |
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 | 94 | 11.18 | 13.00 | 15.96 | 76.85 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 | 58 | 13.47 | 20.51 | 22.41 | 83.43 | |
180010x0xxx0xx | 敗血症(1歳以上) | 48 | 18.15 | 19.20 | 4.17 | 78.25 | |
110280xx02x00x | 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全(上腕動脈表在化法等) | 28 | 8.89 | 8.15 | 0.00 | 72.25 |
当科では、近隣のみならず本島内外の医療機関から多くの患者さんをご紹介いただき、診療させて頂いております。腎臓病の治療(腎炎、ネフローゼ症候群、慢性腎臓病)はもちろんのこと、腎不全治療のすべてに対応可能であり、腎不全の患者さんには3つの腎代替療法(血液透析、腹膜透析、腎臓移植)から全身状態や生活に合った治療を選択できるように多職種が連携してサポートしております。集中治療から予防医学、在宅医療まで、患者さんの生涯にわたって医療の良きパートナーになれるよう努めております。
リウマチ膠原病内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
070560xx99x00x | 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 | 34 | 14.59 | 15.28 | 2.94 | 36.74 | |
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 | 29 | 8.76 | 13.00 | 10.34 | 75.21 | |
180010x0xxx0xx | 敗血症(1歳以上) | 25 | 13.12 | 19.20 | 8.00 | 79.28 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 | 18 | 9.22 | 20.51 | 0.00 | 87.39 | |
080010xxxx0xxx | 膿皮症 | 11 | 10.82 | 12.87 | 9.09 | 72.82 |
当科では、全身の自己免疫疾患である膠原病や関節リウマチの診療を行っております。日本リウマチ学会リウマチ指導医・専門医やリウマチ財団認定看護師、リウマチ財団認定薬剤師など多職種によるチーム医療を実践し、国際標準・最新の知見に基づいた診療を心がけ、外来と入院診療を行うよう努めております。患者さんの症状を改善し、できる限り通常の日常生活やライフイベントを送っていただくことを目標に、それぞれの患者さんに応じた治療提供をさせていただいております。県内外の医療機関、かかりつけの先生からリウマチ膠原病専門医療機関の専門医に至るまで、様々な医療機関から多くの患者さんを受け入れております。
糖尿病内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 | 56 | 12.61 | 13.00 | 17.86 | 74.13 | |
180010x0xxx0xx | 敗血症(1歳以上) | 33 | 23.85 | 19.20 | 18.18 | 77.97 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 | 30 | 14.67 | 20.51 | 13.33 | 79.60 | |
10007xxxxxx1xx | 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) | 28 | 14.89 | 14.60 | 7.14 | 64.43 | |
100180xx990x0x | 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍 | 28 | 4.71 | 6.26 | 3.57 | 55.04 |
日本糖尿病学会認定教育施設として認められた県内有数の施設となっております。当科は糖尿病・生活習慣病のほか、ホルモン及び代謝の異常によってもたらされる内分泌・代謝性疾患に対しても質の高い治療、教育を提供しております。また、沖縄県は肥満や糖尿病者が多い県であり、単に糖尿病者というだけでなく「血糖管理が不良な糖尿者」をご紹介いただくことも多くあります。手術予定がある患者さんは、手術予定日までに血糖管理の改善が見込まれるかどうかの評価を行い、インスリンによる管理の必要性や入院になれば食事内容の設定をして血糖管理も行っております。
小児科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
040100xxxxx00x | 喘息 | 70 | 5.69 | 6.46 | 1.43 | 2.83 | |
040090xxxxxx0x | 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) | 50 | 6.12 | 6.47 | 4.00 | 0.58 | |
140010x199x0xx | 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) | 30 | 6.17 | 6.13 | 0.00 | 0.00 | |
140010x299x0xx | 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) | 27 | 8.30 | 11.19 | 0.00 | 0.00 | |
040100xxxxx10x | 喘息(IPV使用あり) | 19 | 9.79 | 12.07 | 5.26 | 2.63 |
当科は、一般小児科全般を扱っております。お子さんの病状によって、必要に応じて入院管理を行います。 専門性が高く、より高度な医療が必要と判断した場合には、高次医療機関との連携を図り、 他医療施設にご紹介をさせていただくことがございます。 喘息での入院は多いですが、平均在院日数は全国と比べて短くなっております。また、小児アレルギー疾患に関しては、専門医が専門外来を担当しており症例数が多いのが特徴です。毎週木曜日の午後は循環器外来も行っており、先天性心疾患、川崎病などの診断・治療のために心臓超音波検査等の設備を保有しています。また、新生児診察、時には分娩時の立ち会いなども行い、他科に入院した小児の周術期管理対応なども行っております。
外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
060160x001xxxx | 鼠径ヘルニア(15歳以上) | 91 | 4.32 | 4.86 | 1.10 | 63.71 | |
060035xx010x0x | 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 | 65 | 15.26 | 16.19 | 0.00 | 69.80 | |
060210xx99000x | ヘルニアの記載のない腸閉塞 | 55 | 8.09 | 9.08 | 1.82 | 68.07 | |
060335xx02000x | 胆嚢炎等 | 53 | 5.53 | 7.23 | 0.00 | 55.26 | |
060150xx03xxxx | 虫垂炎 | 48 | 4.35 | 5.44 | 0.00 | 35.65 |
当院は、安全で適切な手術治療が提供できるように、診療体制として大腸、胃、肝臓、膵臓、肺、乳腺の専門領域別に習熟した、診療グループによる治療を基本としています。診断や治療について、外科医全員が互いにサポートしながら連携協力し、情報を共有しながらより良い治療が行えるように努めております。また、当院で鼠径ヘルニアの次に多い”060035xx010x0x結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍”等のがん(悪性腫瘍)に対する治療数も多く、緩和ケア専門医や看護師(がん疼痛緩和認定看護師、がん化学療法認定看護師)、薬剤師など多くのがん専門スタッフが協力し合い、患者さんの治療を適切に行えるよう努めております。また、当科を受診される患者さんの中には、他の病気を患っている方もいます。総合病院のメリットを活かし必要な診療科と連携し、より安全な医療の提供を心がけております。
整形外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
070230xx01xxxx | 膝関節症(変形性を含む。) | 468 | 16.35 | 23.36 | 39.96 | 73.98 | |
07040xxx01xxxx | 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) | 213 | 13.60 | 21.03 | 12.68 | 67.67 | |
160800xx01xxxx | 股関節・大腿近位の骨折 | 199 | 20.23 | 25.09 | 77.39 | 80.46 | |
160760xx97xx0x | 前腕の骨折 | 106 | 2.37 | 5.18 | 0.94 | 57.96 | |
070050xx97xxxx | 肩関節炎、肩の障害(その他) | 72 | 12.46 | 22.23 | 5.56 | 67.38 |
当院の整形外科は全ての分野に関して手術に対応できる専門医及び設備を有した病院であり、沖縄本島全域のみならず離島やさらには他県からの紹介患者さんも多く来院されます。小児から高齢者、外傷などの急性疾患から変形性関節症などの慢性疾患と幅広く対応しており、年間手術件数は約2000件を超えております。患者さんに病状を理解して頂けるよう丁寧な説明を心がけ、患者さん一人ひとりに合わせた治療方針を選択しております。またクリニカルパス(治療内容をスケジュール化したもの)を積極的に使用しており、患者さん自身のゴールを可視化しADL(日常生活動作)の向上を目指した治療に努めております。入院早期のリハビリ介入や多職種によるカンファレンス等で情報共有を行い、自宅退院を目標としておりますが、継続的に入院でのリハビリ治療が必要な患者さんは回復期の医療機関へ転院していただくこともあり、退院に向けて患者さんに合わせたケアを心がけております。
形成外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
080180xx99xxxx | 母斑、母斑症 | 30 | 1.03 | 4.11 | 0.00 | 4.40 | |
160200xx0200xx | 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) | 13 | 3.62 | 5.28 | 0.00 | 36.38 | |
070010xx970xxx | 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) | 12 | 3.00 | 4.76 | 0.00 | 37.83 | |
070071xx97xxxx | 骨髄炎(上肢以外) | – | – | 34.05 | – | – | |
100100xx97x0xx | 糖尿病足病変 | – | – | 24.38 | – | – |
形成外科は、顔面・手足・その他全身にわたる部位の外傷、傷跡などによる後天性変形や先天性異常を外見的・機能的な配慮しながら修復再建し治療する外科です。当科では、治療目的のために十分なインフォームド・コンセント(説明と同意)を行い、治療法の選択は患者様の意向を尊重し、治療のゴールが共有されることが望ましいと考えています。当院は、小児の母斑(あざ)の治療が最も多く、小児に関しては麻酔科と連携して全身麻酔下での日帰り治療も行っております。
※症例数が10件未満のものについては、患者さんが特定され得るため情報は掲載いたしません。
脳神経外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
010030xx9910xx | 未破裂脳動脈瘤(動脈造影カテーテル法)(検査入院) | 47 | 2.06 | 3.04 | 0.00 | 60.55 | |
010040x099000x | 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) | 29 | 16.90 | 18.86 | 65.52 | 67.72 | |
010030xx03x0xx | 未破裂脳動脈瘤 | 27 | 5.41 | 9.69 | 0.00 | 59.78 | |
160100xx97x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷(慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等) | 25 | 10.04 | 9.68 | 12.00 | 80.60 | |
160100xx99x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷(手術なし) | 20 | 6.50 | 8.18 | 10.00 | 70.40 |
脳神経外科の3大疾患は、脳卒中、脳腫瘍、頭部外傷です。中でも脳卒中は一刻を争う疾患です。当院はあらゆる脳卒中疾患に24時間365日的確かつ迅速に対応しており、「痛くない怖くない脳卒中治療」を目指しております。
脳卒中の治療の中でも積極的に取り組んでいるのが、t-PA(血栓溶解療法)や機械的血栓回収術等の急性期脳梗塞治療です。当院は多職種のスペシャリストが集まり、それぞれが自律性と協調性をもち、一つのチームとして脳卒中診療にあたっているのが特徴です。一刻一秒を争う脳卒中診療の現場で、チームが有機的に機能することで、時間短縮と医療の質の向上に努めております。当院での急性期治療後は、リハビリを行うために転院することもあります。脳梗塞になってしまっても、早期であれば、脳血管内治療により、後遺症を残さず回復することができます。経験豊富なスタッフと最新の医療機器により、患者様にとって最適の脳血管内治療を提供します。
心臓血管外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
050080xx0101xx | 弁膜症(連合弁膜症を含む。) | 38 | 18.74 | 22.56 | 2.63 | 63.34 | |
050180xx02xxxx | 静脈・リンパ管疾患 | 25 | 2.16 | 2.74 | 0.00 | 66.08 | |
050050xx0101xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患 | 17 | 27.94 | 22.22 | 5.88 | 65.35 | |
050170xx03000x | 閉塞性動脈疾患 | 16 | 5.50 | 5.43 | 6.25 | 79.44 | |
050163xx01x1xx | 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 | 13 | 28.54 | 28.61 | 7.69 | 70.85 |
当科の目指す心臓血管外科治療は、(1)原疾患に対する根治術、(2)術後ADL(日常生活動作)を落とさない周術期(手術前後を含めた一連の期間)管理、(3)危機的状態にある患者様の救命です。
当科で1番多い入院となっている弁膜症とは、血液が常に一方向に流れるように維持し、逆流を防止する”心臓弁”の働きが悪くなった状態です。症状が分かりにくい場合や無症状の場合もあるため、健診等における聴診で心雑音を指摘され、心臓エコー検査で判明することが多い病態です。当院ではこの弁膜症に対する手術を行っております。また、静脈瘤外来では、下肢のむくみ、痛み、かゆみ、だるさ、こむら返り等の症状がある患者さんの診察をさせていただいております。患者さんに寄り添い、最適な治療を提供させていただくよう努めております。
産婦人科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
120140xxxxxxxx | 流産 | 44 | 1.30 | 2.42 | 0.00 | 35.91 | |
120060xx01xxxx | 子宮の良性腫瘍(子宮全摘術等) | 42 | 9.10 | 9.57 | 0.00 | 47.19 | |
120200xx99xxxx | 妊娠中の糖尿病 | 41 | 4.37 | 5.39 | 0.00 | 35.54 | |
120070xx02xxxx | 卵巣の良性腫瘍(子宮附属器腫瘍摘出術(腹腔鏡下)等) | 33 | 5.21 | 6.16 | 0.00 | 45.03 | |
120230xx02xxxx | 子宮の非炎症性障害(子宮内膜掻爬術等) | 26 | 1.08 | 2.49 | 0.00 | 40.35 |
産科(周術期)、婦人科、不妊治療と3つの領域別で治療を行っており、専門医師が頻繁に協議を行うことで独断を排し、あらゆる症例に対して一定で常に高い水準での医療を実践しております。不妊センターでは主に、体外受精・胚移植や人工授精治療を行っております。当院は患者様のメンタルケアから他科との連携により様々な合併症をコントロールしながらの不妊治療、さらには妊娠・分娩管理までできる県内有数の施設となっております。産科では妊娠中に発生する多様な疾病に対応するために、他科との連携を重視しております。また、新生児については小児科の協力を得て、全例出生後から退院まで小児科医が管理を行っております。婦人科では、悪性腫瘍だけではなく、子宮筋腫に対する子宮摘出術、子宮鏡下筋腫摘出手術、良性卵巣腫瘍に対する腹腔鏡手術なども行っています。
耳鼻咽喉科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
030390xx99xxxx | 顔面神経障害 | 34 | 8.18 | 9.17 | 0.00 | 48.79 | |
030230xxxxxxxx | 扁桃、アデノイドの慢性疾患 | 31 | 7.26 | 7.94 | 0.00 | 33.58 | |
030350xxxxxxxx | 慢性副鼻腔炎 | 23 | 5.00 | 6.71 | 0.00 | 39.09 | |
030240xx99xxxx | 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 | 20 | 4.70 | 5.63 | 0.00 | 38.65 | |
030150xx97xxxx | 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 | 14 | 6.93 | 7.20 | 0.00 | 56.21 |
当院では耳鼻咽喉科一般の診療を幅広く行っております。地域に根差した迅速かつ丁寧な診療を心がけております。最も多い疾患は顔面神経麻痺となっており、顔面神経麻痺は30歳から60歳代の働き盛りに多い疾患です。通常は片側だけが麻痺し、両側が麻痺することはまれです。一般的に治療には、神経炎を抑制するためのステロイド薬と、ウイルス量を減らすための抗ウイルス薬、神経に栄養を送るためのビタミン剤、末梢循環改善薬などを併用します。
慢性副鼻腔炎に関しても、これまでの副鼻腔手術のイメージは「痛く、つらい」ものでしたが、低侵襲な内視鏡手術を更に工夫する事によって、より安全で負担の少ない鼻の手術を目指していきたいと考えています。
腎・泌尿器外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
110080xx991xxx | 前立腺の悪性腫瘍(前立腺生検法)(検査入院) | 85 | 2.73 | 2.54 | 1.18 | 70.18 | |
11012xxx020x0x | 上部尿路疾患 | 78 | 5.22 | 5.67 | 0.00 | 61.49 | |
110070xx03x0xx | 膀胱腫瘍 | 64 | 8.36 | 7.13 | 1.56 | 72.48 | |
110420xx02xx0x | 水腎症等 | 42 | 3.14 | 4.13 | 0.00 | 65.79 | |
11001xxx01x0xx | 腎腫瘍 | 31 | 12.00 | 11.03 | 0.00 | 65.03 |
上位にあります、”前立腺の悪性腫瘍(前立腺生検法)(検査入院)”は、検診や血液検査などでがんの疑いがある場合に、前立腺の組織を採取し、顕微鏡で確認するために行います。現在、前立腺癌の確定診断のために必須の検査となっており、当院で最も多い症例となっております。また、上部尿路疾患の症例も多く、尿管結石・腎結石に対しては入院にて治療をおこなっております。当院では膀胱癌に対する手術や尿路感染症による抗生剤治療等、多岐にわたって対応しており、患者さん一人ひとりに対応した治療を提供できるよう心がけております。
※2020年8月より泌尿器科の標榜診療科名を腎・泌尿器外科へ変更しております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 | 再発 | 病期分類 基準(※) |
版数 | |||||
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV |
不明 | ||||
胃癌 | 21 | – | – | 12 | 10 | 13 | 1 | 8 |
大腸癌 | 33 | 46 | 52 | 36 | 69 | 10 | 1 | 6,7,8 |
乳癌 | 19 | 24 | – | – | 10 | – | 1 | 7,8 |
肺癌 | 11 | – | – | 54 | 11 | 12 | 1 | 7,8 |
肝癌 | – | – | – | – | 17 | 14 | 1 | 7,8 |
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
がんに対する治療には大きく分けて手術・化学療法・放射線治療の3つがあります。当院では2020年8月1日の病院移転に伴い、新たに放射線治療を導入しております。放射線治療を行う際には主治医が放射線担当医と直接治療内容について緊密に連携できるため、より効果的な治療の提供が可能になります。当院ではがんと診断された初期の段階から、がん化学療法認定看護師、がん薬物療法認定薬剤師、緩和ケア認定看護師、ピアカウンセリングナースなどの専門スタッフと連携して治療を行っておりますが、より一層きめ細やかな治療とケアの提供に努めるため、新たにがん治療に関わる部門を集約したがん治療センターを設置しました。また、がん性腹水センターを開設し、がん性腹水の患者さんに対して、改良型CART(KM-CART)治療を導入しました。改良型CARTとは、がん性腹水の苦痛を緩和し、患者さんのQOL(生活の質)を大きく改善できる治療法となります。
当院は2020年8月1日の病院移転に伴い、化学療法室のベッド数を約2倍へと大幅に拡充するとともに、ベッド周りを広く確保することで車いすからの移乗もしやすくするなど、安全な治療環境を提供できます。
※病期分類基準(※):UICC病期分類
※確定診断前の検査入院等の患者さんについては、ステージ分類「不明」でカウントされております。
※症例数が10件未満のものについては、患者さんが特定され得るため情報は掲載いたしません。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 | 平均 在院日数 | 平均年齢 | |
軽症 | 35 | 8.31 | 56.94 |
---|---|---|---|
中等症 | 94 | 10.97 | 81.32 |
重症 | 26 | 16.35 | 83.08 |
超重症 | – | – | – |
不明 | – | – | – |
肺炎は、細菌やウイルスなどの病原微生物が感染して、肺に炎症を起こす病気です。このうち市中で起こる肺炎(市中肺炎)は、一般の社会生活を送っている人、軽度の病気を持っている人に起きる肺炎を指します。
当院は中等症の肺炎患者さんが比較的多いですが、重症から超重症に該当する患者さんは、前年度に比べて減少傾向にあります。平均年齢は80代と高齢者が多い傾向になっております。
※症例数が10件未満のものについては、患者さんが特定され得るため情報は掲載いたしません。
脳梗塞の患者数等
発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
3日以内 | 180 | 17.72 | 74.53 | 38.24 |
---|---|---|---|---|
その他 | 24 | 16.42 | 77.50 | 3.92 |
脳梗塞は、首や脳の血管で動脈硬化が進行し、血流が妨げられて起こる「アテローム血栓性脳梗塞」、脳の奥の方に細い血管が詰まることで起こる「ラクナ梗塞」、心臓の中にできた血栓が脳の血管に運ばれ、血管が詰まることで起きる「心原性脳梗塞」の3つの分類に分けられます。当院は、症状が発症してから3日以内に入院された患者さんが多く、主に脳神経外科と内科で治療を行っております。内科では脳梗塞患者の初期対応や全身管理などを行っており、脳神経外科では急性期脳梗塞治療(血栓溶解療法や血栓除去術)を行っております。脳梗塞になってしまっても、早期であれば脳血管内治療により、後遺症を残さず回復することができます。また、リハビリが必要な患者さんは転院して治療をすることもあります。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
循環器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K5951 | 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) | 106 | 1.30 | 3.41 | 0.94 | 65.21 | |
K5493 | 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) | 96 | 2.02 | 2.99 | 2.08 | 68.27 | |
K5463 | 経皮的冠動脈形成術(その他) | 46 | 1.65 | 2.30 | 0.00 | 68.70 | |
K616 | 四肢の血管拡張術・血栓除去術 | 34 | 1.97 | 2.85 | 2.94 | 71.12 | |
K5481 | 経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテル) | 33 | 3.27 | 3.03 | 3.03 | 68.76 |
当院では各種頻脈性不整脈に対して心臓カテーテルアブレーション治療を実施しており、日本不整脈心電学会認定不整脈専門医研修施設となっております。また、経皮的冠動脈形成術(PCI)の治療もできるだけ低侵襲に行うように心がけており、手首からの治療である経橈骨動脈アプローチを中心に治療をさせていただいてます。2021.7月には、沖縄県で2施設目となるTAVI(経カテーテル大動脈弁治療)を導入しました。重症の心臓弁膜症に対する新しい治療法です。血管からカテーテルという細い管を挿入して患者さんの心臓に人工弁を設置するので、患者さんの体への負担が少なく、ご高齢者や体力が低下している方の心臓弁膜症治療の可能性が広がりました。ハートチームとして心臓血管外科と協同で患者さんの治療にあたります。
消化器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | 205 | 0.84 | 9.47 | 5.85 | 76.79 | |
K654 | 内視鏡的消化管止血術 | 57 | 1.05 | 9.65 | 5.26 | 66.58 | |
K721-4 | 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 | 54 | 0.93 | 6.24 | 0.00 | 64.50 | |
K6852 | 内視鏡的胆道結石除去術(その他) | 38 | 0.95 | 4.58 | 0.00 | 70.58 | |
K6871 | 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) | 33 | 2.82 | 6.79 | 0.00 | 73.61 |
最も多い手術は、内視鏡的胆道ステント留置術となっております。総胆管結石、膵臓がんや胆管がんなどにより、胆管や膵管が狭窄(狭くなること)し、胆汁や膵液の流れが悪くなっているときに、ステントという管を入れて、胆汁や膵液の流れをよくする治療がステント留置です。当院は上部・下部の緊急止血術、緊急胆道ドレナージは週に何件もあり、年間365日24時間対応を行っております。また、早期大腸がんの治療にも積極的に取り組んでおります。内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は、これまで外科手術等で切除しなければいけなかった大きな病変に対しても、一定の大きさ・深さのがんであれば、内視鏡で取り除くことができる治療法で、身体への負担を抑えて治療することができます。
腎臓内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K6121イ | 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの | 53 | 5.23 | 7.51 | 1.89 | 68.38 | |
K616-41 | 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) | 39 | 2.18 | 2.56 | 5.13 | 73.15 | |
K635-3 | 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 | – | – | – | – | – | |
K616-42 | 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(1の実施後3月以内に実施) | – | – | – | – | – | |
K607-3 | 上腕動脈表在化法 | – | – | – | – | – |
シャントとは、手術によって動脈と静脈をつなぎ合わせて、静脈に大量の血液が流れるようにすることをいい、これは透析治療を行うために必要となります。 当科はシャント作成や腹膜透析治療に必要なカテーテルの腹腔内留置については、外科医の協力のもとで行っております。長期留置カテーテル(太い静脈にカテーテルを入れて、カテーテルから血を脱血・送血して透析を行えるようにする)は腎臓内科医が行っており、シャント拡張術・血栓除去術は腎臓内科医や外科医のどちらも行っております。
※症例数が10件未満のものについては、患者さんが特定され得るため情報は掲載いたしません。
外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 98 | 1.18 | 3.21 | 0.00 | 55.67 | |
K634 | 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) | 63 | 1.02 | 2.10 | 0.00 | 64.27 | |
K718-21 | 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) | 47 | 0.49 | 3.02 | 0.00 | 35.49 | |
K719-3 | 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) | 43 | 5.47 | 16.44 | 9.30 | 73.33 | |
K7193 | 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 | 43 | 2.47 | 12.60 | 2.33 | 67.40 |
胸腔鏡や腹腔鏡手術、腎移植など、専門的技術を要する手術が数多く施行されています。胆石や虫垂炎、成人の鼠径ヘルニアなどの良性疾患に対する腹腔鏡下手術や、がんに対する手術が多く、安全で安定した成績の良い治療の提供に努めております。呼吸器外科領域では、原発性肺癌、転移性肺癌、自然気胸、縦隔腫瘍、肺生検等の手術が主体で胸腔鏡を用いた手術を行っております。また、2004年から慢性腎不全の患者さんに対して腎移植手術を開始し、年間20例以上の移植を行う全国でも有数の移植施設となっております。
整形外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K0821 | 人工関節置換術(肩、股、膝) | 710 | 1.39 | 13.12 | 31.55 | 72.26 | |
K0461 | 骨折観血的手術(肩甲骨、上腕、大腿) | 163 | 1.91 | 15.75 | 63.19 | 75.45 | |
K0483 | 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕、下腿) | 124 | 0.41 | 2.20 | 1.61 | 53.57 | |
K1426 | 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) | 121 | 3.12 | 16.69 | 19.83 | 66.18 | |
K0811 | 人工骨頭挿入術(肩、股) | 82 | 2.48 | 17.66 | 68.29 | 79.05 |
当科は膝関節や股関節に対する手術数が多く占めており、人工関節置換術は全国でもトップレベルの件数を行っております。進行期関節症に対しては、骨盤や下肢骨の骨切り術などを行っており、関節鏡での低侵襲性(身体の負担の少ない)手術も手がけております。上肢骨折についても多くの手術を行っており、外傷、末梢神経障害、先天性疾患等の手、手関節の疾患についても手術を行っております。また脊椎の手術では手術用顕微鏡を使用して、安全で確実な手術を心がけております。肩関節拘縮や肩腱板修復術に対しては鏡視下手術を積極的に行っており、最小の侵襲で大きな改善を得ることができるようになってきております。
形成外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K0051 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) | 12 | 0.17 | 0.42 | 0.00 | 18.33 | |
K0063 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満) | 11 | 0.73 | 2.00 | 0.00 | 36.64 | |
K0481 | 骨内異物(挿入物を含む)除去術(頭蓋、顔面(複数切開)) | – | – | – | – | – | |
K333 | 鼻骨骨折整復固定術 | – | – | – | – | – | |
K084 | 四肢切断術(上腕、前腕、手、大腿、下腿、足) | – | – | – | – | – |
当院では主に、良性・悪性の皮膚腫瘍、粉瘤、脂肪種、石灰化上皮腫、イボ、しこりなど皮膚や皮膚の下のできものの手術を行っております。主に局所麻酔で日帰り手術で行います。その際には、可能な限りその日からシャワー浴ができるような創部保護を行うよう心がけております。大きいものや悪性が疑われるものなどは、MRIなどを使用した画像診断、入院治療が必要になることもあります。また、糖尿病性足潰瘍に対する手術も行っております。
※症例数が10件未満のものについては、患者さんが特定され得るため情報は掲載いたしません。
脳神経外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K164-2 | 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 | 31 | 0.68 | 8.45 | 9.68 | 83.65 | |
K1783 | 脳血管内手術(脳血管内ステント) | 26 | 1.81 | 11.73 | 23.08 | 59.27 | |
K1781 | 脳血管内手術(1箇所) | 26 | 0.73 | 19.92 | 26.92 | 63.38 | |
K609-2 | 経皮的頸動脈ステント留置術 | 24 | 3.38 | 10.08 | 29.17 | 75.75 | |
K1643 | 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) | 20 | 0.35 | 29.40 | 70.00 | 70.70 |
脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷など幅広く脳神経疾患の手術に対応しております。また脳出血に対する手術は、より低侵襲の内視鏡的脳内血腫除去術を主に行っております。当院では脳血管内治療に積極的に取り組んでおります。脳血管内治療の特徴は脳卒中という恐ろしい病気を痛みを少なく、さらに体への負担は軽く治療できるということです。痛くない、怖くない脳卒中治療を目指しております。
心臓血管外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K552-22 | 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) | 29 | 5.28 | 20.86 | 6.90 | 69.17 | |
K616 | 四肢の血管拡張術・血栓除去術 | 26 | 4.73 | 7.54 | 3.85 | 77.27 | |
K617-4 | 下肢静脈瘤血管内焼灼術 | 25 | 0.08 | 1.08 | 0.00 | 66.08 | |
K5551 | 弁置換術(1弁) | 24 | 7.63 | 25.63 | 0.00 | 67.83 | |
K5603ニ | 大動脈瘤切除術(上行・弓部同時)(その他) | 12 | 2.67 | 24.92 | 25.00 | 70.83 |
冠動脈バイパス術は患者さんにとっての侵襲が少ない「心拍動下冠動脈バイパス術」を行っております。また当院では、低侵襲心臓血管外科手術(MICS)に力を入れております。MICSは手術創が通常の開心術に比べて小さく、術後の回復が早く美容的にも優れた手術です。基本的に胸部の骨を切開・離断しませんので術後の運動制限はありません。また、 手術を受けられる患者さんには入念な術前検査による全身評価と、術後の体力を早期に回復させるために手術翌日からの早期心臓血管リハビリを積極的に行っており、術後2週間以内の自宅退院を目指しております。
産婦人科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K861 | 子宮内膜掻爬術 | 78 | 0.29 | 0.44 | 1.28 | 45.62 | |
K877 | 子宮全摘術 | 47 | 1.34 | 7.06 | 0.00 | 49.74 | |
K8882 | 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) | 39 | 0.95 | 3.21 | 0.00 | 44.67 | |
K9091イ | 流産手術(妊娠11週まで)(手動真空吸引法によるもの) | 36 | 0.03 | 0.03 | 0.00 | 36.00 | |
K867 | 子宮頸部(腟部)切除術 | 24 | 1.04 | 1.21 | 0.00 | 46.00 |
当院で最も多い子宮内膜掻爬術とは、子宮内膜を一部検査する子宮内膜組織検査では癌か内膜増殖症など診断ができない場合に、子宮内膜の全面を掻き出して組織を採取し顕微鏡で検査をします。また子宮筋腫に対する子宮摘出術や良性卵巣腫瘍に対する腹腔鏡手術も多い症例となっております。子宮頚部の初期病変として子宮頸部上皮内腫瘍があり、その一部に対しては子宮頸部円錐切除術が一般的に行われております。
※症例数が10件未満のものについては、患者さんが特定され得るため情報は掲載いたしません。
耳鼻咽喉科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K3772 | 口蓋扁桃手術(摘出) | 34 | 0.94 | 5.85 | 0.00 | 35.68 | |
K340-6 | 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術) | 14 | 1.00 | 3.00 | 0.00 | 38.86 | |
K4571 | 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) | 11 | 2.00 | 5.36 | 0.00 | 62.45 | |
K347-5 | 内視鏡下鼻腔手術Ⅰ型(下鼻甲介手術) | – | – | – | – | – | |
K3892 | 喉頭・声帯ポリープ切除術(直達喉頭鏡又はファイバースコープによるもの) | – | – | – | – | – |
扁桃炎を繰り返す患者さんには口蓋扁桃摘出術を行っており、当院で最も多く行われている手術となります。当院では特にアレルギ―性鼻炎、副鼻腔炎などの鼻内視鏡下手術に力を入れております。低侵襲な内視鏡手術を更に工夫する事によって、より安全で負担の少ない鼻の手術を目指していきたいと考えております。
※症例数が10件未満のものについては、患者さんが特定され得るため情報は掲載いたしません。
腎・泌尿器外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
K7811 | 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) | 77 | 0.57 | 3.96 | 0.00 | 61.75 | |
K8036ロ | 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他) | 68 | 1.75 | 6.81 | 1.47 | 72.71 | |
K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | 63 | 0.29 | 3.24 | 0.00 | 63.84 | |
K773-2 | 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 | 39 | 1.62 | 11.33 | 0.00 | 67.41 | |
K800-2 | 経尿道的電気凝固術 | 18 | 0.44 | 4.78 | 0.00 | 65.67 |
経尿道的尿路結石除去術(レーザー)という、腎・尿管・膀胱に存在する結石に対して尿道から内視鏡カメラを挿入し、レーザーで石を粉砕することで体から結石を取り出す手術を行っています。県内でも上位の手術件数となっております。他にも腎、尿管、膀胱のがんに対する手術や尿管が塞がらないように行う尿管ステント留置術も行っております。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
130100 | 播種性血管内凝固症候群 |
同一 | – | – |
---|---|---|---|---|
異なる | – | – | ||
180010 | 敗血症 |
同一 | 116 | 1.07 |
異なる | 101 | 0.93 | ||
180035 | その他の真菌感染症 |
同一 | – | – |
異なる | – | – | ||
180040 |
手術・処置等の合併症 |
同一 | 178 | 1.64 |
異なる | 16 | 0.15 |
当院で最も多い症例となっている敗血症は、菌血症やほかの感染症に対する重篤な全身性の反応に加え、体の重要な器官(臓器)の機能不全が起こります。
手術・処置等の合併症については、透析シャント狭窄症が約半数を占めております。シャントとは、手術によって動脈と静脈をつなぎ合わせて、静脈に大量の血液が流れるようにすることです。 透析治療をするためにはシャントが必要となります。当院ではかかりつけ医からの紹介により、他院通院中の透析患者さんのシャント治療を行うこともあります。
※症例数が10件未満のものについては、患者さんが特定され得るため情報は掲載いたしません。