子宮頸がん

当院の取り組み

子宮頸がん

産婦人科 部長 前濱俊之

  • 日本産婦人科学会専門医・指導医
  • 日本臨床細胞学会細胞診専門医・指導医
  • 日本産婦人科腫瘍学会専門医・指導医
  • 日本がん治療認定機構がん治療専門医
  • 日本性感染症学会専門医
  • インフェクションコントロールドクター認定医
  • 女性ヘルスケア暫定指導医

子宮頸がんと前がん病変とは

宮頸がんと前がん病変とは

子宮頸がんの原因はヒトパピローマウイルス感染であり、その持続感染により前がん病変(上皮内腫瘍)、頸がんと進んでいきます。当院検診センター(健康管理センター)では10年前から子宮頸がん検診にヒトパピローマウイルス検査を導入し多大な成果をあげています。通常の細胞診で異常なしでもヒトパピローマウイルスが陽性だと52.6%に前がん病変が発見されています。頸がんだけでなく、前がん病変を見つけることが、若い女性の命だけでなく、子宮を守ることに繋がります。頸がんの治療は手術で子宮摘出が主に行われています。前がん病変には通常、子宮頸部円錐切除術が行われています。この手術は子宮が温存されて、妊娠分娩の可能性は残りますが、妊娠後の早産が20-30%あり、これが大きな課題となっています。そこで、当産婦人科では下記のフェノール療法を行っています。

子宮頸部前がん病変(上皮内腫瘍)の治療方針

子宮頸部前がん病変(上皮内腫瘍)の治療方針

フェノール療法は全国で2施設のみ県内では当産婦人科しか行っていません。フェノールという高濃度の消毒液を塗布する治療で疼痛など副作用がほとんどなく、当然のことながら、切り取る治療でないため、円錐切除術で発生する早産もゼロとなっています。現在まで250例以上行っています。治療効果も高く、95%が完全に治っています。再発はわずか5%であり、再発時には病変が小さく、小さい切除で治ります。さらに治療費も安価であり、患者様の負担もかなり軽く、今後ますます子宮を守る治療として認識されていくと思います。

当院の特徴

子宮頸部円錐切除術も当産婦人科のフェノール療法も子宮頸部前がん病変を治す治療であり、子宮頸がんに進むと子宮摘出が必要になります。したがって、前がん病変を発見するための戦略が前述のヒトパピローマウイルス検査の導入による細胞診との併用検診であり、前がん病変の治療で早産を防ぐ治療がフェノール療法ということになります。どちらも当院の特徴的な検診と治療であり、是非、お悩みがあれば当院に相談していただけたら幸いです。

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