子宮体がん

当院の取り組み

子宮体がん

子宮体がんとは

子宮体がんとは

子宮の体部(妊娠した際に赤ちゃんがいるところ)から発生するがんです。40歳代後半~60歳代に多く、肥満・未経産・糖尿病・月経不順の方に多くみられます。食の欧米化に伴い肥満の方が増えた結果、現在子宮体がんは増加傾向です。また30~39歳で不妊治療を受ける女性はその治療を受けない女性より、約5~10倍子宮体がんのリスクがあるというデータが示されており、晩婚化の今の時代で、この年代にとっては深刻な状況であります。しかし、視点をかえると、子宮体がんを早期発見するきっかけになるのが不妊検査の超音波、子宮卵管造影、子宮鏡であることを示しています。
症状は不正性器出血が 90%にみられます。特に閉経後の不正性器出血がみられた場合は子宮体がんとの鑑別が重要です。

子宮体がんの治療方針

不正性器出血がみられた場合は子宮内膜生検を行います。外来で痛みが強い場合は麻酔下に内膜生検を行うこともあります。その結果、がんが認められれば MRI や PET-CT 検査を行った後に手術を行います。手術の基本は子宮摘出+両側卵巣摘出+リンパ節郭清術ですが、高分化型類内膜腺癌でIa 期が疑われる場合はリンパ節郭清を省略できると言われています。術後の病理の結果で子宮の筋層への深い浸潤や子宮外に転移がみられる場合は化学療法や放射線治療を行います。

当院の特徴

当院では20年前から不妊治療を開始し、体外受精を含めた最先端治療を継続しています。最近では、前述のとおり不妊検査で子宮体がん初期を発見することが増えてきています。しかも、この病気のごく初期の段階では子宮を摘出せず、ホルモン治療で治すことが可能であり、その後すぐ妊娠へつなげる治療へとスムーズに行っていくことができます。
子宮体がんのごく初期の段階でホルモン治療を行った症例が37例あり、子供を望む方が11例ありました。不妊治療を行い、11例中8例(72.7%)が妊娠し子供を授かっています。そのうち体外受精による治療では7例中5例(71%)が妊娠しています。一般的データは妊娠率23-40%、体外受精でも40-62%とされており、当院の妊娠率は優れた成績を示しています。長年の不妊治療の実績が実を結んでいると思われます。今後も子宮体がんのホルモン治療できる症例に対し、子供が持てるよう婦人科と不妊センターの密な連携をさらに発展させていきます。

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